先に結論
- 「美容液ファンデ」の中身は、植物エキス11種+発酵液+プルーン分解物。全35成分のうち、半分近くが肌をいたわる方向の成分です。
- 香料は入っていません。公式サイトの全成分に、香料の表示はありませんでした。
- 気になるのは「タルク」1つ。EWGのスコアは8で、このファンデの中で唯一の高評価(=懸念が多い)です。理由は後半で説明します。
河北裕介さんプロデュースのブランド「&be」から出ている、ラスティングクッションファンデーション(SPF33・PA+++、12g)。推しメイクさんのファンデが気になって検索した人も多いと思います。公式の全成分を、Labonoaの成分データベースと突き合わせてみました。
全3色、成分はほぼ同じ。違いは色の粉の量だけ
ベージュ、ライトベージュ、ライトピンクベージュの3色があります。公式の全成分を見比べると、並んでいる成分は同じでした。色ごとに変わるのは、色をつける粉(酸化鉄)の量だけだと公式に書かれています。
つまり、どの色を選んでも「中身の話」は同じ。色選びは肌の色に合わせて、成分は気にしなくて大丈夫です。
土台は「油+水+白い粉」。カバー力はここで出ている
1番目に書かれているのは水。そのあとに続くのが、肌をなめらかにする油分です。
- トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル(低リスク)— さらっとした軽い油
- イソステアリン酸エチル(低リスク)— 肌の上で伸びをよくする油
- ラウリン酸ヘキシル(低リスク)— こちらも伸びを助ける油
そこに、毛穴や色ムラを隠してくれる白い粉が加わります。酸化チタンは、白くカバーして紫外線も防ぐ粉。DBでも「紫外線防御」のタグが付いています。シリカは、肌の表面をさらっと見せる粉です。
公式が言う「生マット」(さらっとしているのに内側にツヤがある仕上がり)は、この油と粉のバランスで作っているのだと思います。
なお、全成分の並びは「多い順」とは限りません。何番目だから多い、少ない、とは言えないので、ここでは役割だけを紹介しています。
「美容液ファンデ」の正体は、植物エキス11種と発酵液
このファンデのいちばんの個性は、後半にずらっと並ぶ植物系の成分です。DBのタグを見ると、こんな役割が付いています。
- 乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液— 洋梨の汁を乳酸菌で発酵させたもの
- カラスムギ穀粒エキス— 肌荒れ改善・抗炎症
- プルーン分解物— 美白
- カワラヨモギ花エキス— 抗炎症
- ヒメフウロエキス— 抗炎症
- オウゴン根エキス— 肌荒れ改善
- ゲットウ葉エキス— エイジングケア
- ビルベリー葉エキス— エイジングケア
- ユズ果実エキス— 収レン
- オタネニンジン根エキス— 生理活性
このほか、ザクロ花エキス、ムラサキシキブ果実エキス、ベルガモット果実エキスも入っています。
ただ、これはファンデの宣伝ではなく、DBの整理として見てほしいところです。ファンデーションは粉や油がメインの製品なので、エキスが「たくさん」入っているわけではないと思います。配合量は公表されていません。「肌をいたわる成分も入っているメイク」と受け取るのが、ちょうどいいと思います。
防腐剤はフェノキシエタノール。刺激の評価は高めだけど、使い方の話
水が入っている製品には、カビや菌を防ぐ成分が必要です。このファンデでその役を担っているのがフェノキシエタノール(DB上は中リスク)。
EWGのページを確認すると、スコアは2〜4。「刺激(皮ふ・目・肺)」の項目が高め、「使用制限」は中程度という評価でした。肌が敏感な人は、気に留めておく価値があります。
一方で、がんやアレルギーなどの項目は低評価です。「これが入っているからNG」という話ではないと思います。
忖度しない1点:タルクはEWGスコア8
全35成分のなかで、EWGの評価がはっきり高いのがタルクです。EWGのページでは、スコアは8。「がん」「使用制限」の項目が高め、「混入の懸念」も高めとされています。
EWGの説明にはこう書かれています。タルクはアスベスト(石綿)が混ざっている可能性があり、呼吸器やがんのリスクにつながりうる。さらに、アスベストを含まない化粧品用のタルクでも、米国の研究(NTP)で毒性や発がん性が示された、という内容です。
大事なのは、EWGのスコアは「懸念の報告がどれくらいあるか」を表すもので、この商品の危険度そのものではないことです。
タルクは、さらさらした肌ざわりを作るためにパウダーやファンデでよく使われてきた粉です。このクッションファンデは液状で、粉を吸い込む場面は少ないと私は考えています。ただ、配合量は公表されていません。気になる人は、タルクが入っていない他のファンデと比べて選ぶのもひとつの方法です。
公式がうたう「11の無添加」と「石けんオフ」
公式サイトでは、肌にやさしい「11の無添加」、石けんとお湯で落とせること、敏感肌パッチテストとノンコメドジェニックテスト済みであることが紹介されています(すべての人に肌刺激やニキビができないわけではない、という注意書き付き)。
自然由来指数は77%(ISO16128に基づくと公式に記載)。成分表と合わせて、「全部が天然」というわけではなく、油や粉が土台になっていることは頭に入れておくといいと思います。
結局、どんな人に向く?
向いている人
- 香料が入っていないベースメイクを選びたい
- 汗や皮脂で崩れにくいファンデが欲しい
- 石けんで落とせるメイクがいい
ほかも考えていい人
- タルクがどうしても気になる
- 防腐剤の刺激に敏感
- ツヤをしっかり出したい(仕上がりは「生マット」寄り)
私の結論は、「成分は大きなクセがなく、気にするとしたらタルクが1つ」です。
全成分リスト(全3色共通)
水/トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル/酸化チタン/BG/イソステアリン酸エチル/グリセリン/ラウリン酸ヘキシル/シリカ/水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)/水酸化Al/硫酸Mg/ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル/フェノキシエタノール/ジステアルジモニウムヘクトライト/ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)/ステアリン酸/ステアロイルグルタミン酸2Na/イソステアリン酸/ハイドロゲンジメチコン/トコフェロール/乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液/カラスムギ穀粒エキス/プルーン分解物/オタネニンジン根エキス/カワラヨモギ花エキス/ベルガモット果実エキス/ザクロ花エキス/ヒメフウロエキス/オウゴン根エキス/ゲットウ葉エキス/ビルベリー葉エキス/ムラサキシキブ果実エキス/ユズ果実エキス/タルク/酸化鉄
出典:&be公式サイト(andbe-official.com)の全成分表示。各成分のリスク評価と役割は、成分名のリンクから個別ページで確認できます。

