先に結論
- シリコーン系の成分が9種類。のびのよさとツヤ感を作る、このファンデの土台です。
- 紫外線を防ぐ成分として登録されているのは、酸化チタンだけ。SPF50・PA++++をうたう製品ですが、成分表から読み取れるのはここまでです。
- 気になった1つは、シクロペンタシロキサン。肌への心配ではなく、環境に残りやすいという点で、EWGの評価が高めに出ています。
河北裕介さんプロデュースの&be「グロウクッションファンデーション」。公式サイトに載っている全成分を、Labonoaの成分データベースと突き合わせて読みました。この記事は、定番のベージュとライトベージュ(成分は同じ)が対象です。
シリコーンが9種類。のびとツヤの正体はここ
シリコーンは、サラッとなめらかな油のような成分です。ファンデが肌にスーッとのびて、ツヤが出るのは、このおかげだと思います。
このファンデには、シリコーン系が9種類入っています。代表的なものは次の4つです。
- ジメチコン(中リスク)— シリコーンの基本形。なめらかさを作る
- シクロペンタシロキサン(中リスク)— 塗るとスッと消える軽い油。あとで詳しく書きます
- オクタメチルトリシロキサン(中リスク)— こちらも軽くて、のびをよくする
- フェニルトリメチコン(低リスク)— ツヤを出すのに使われることが多い
残りの5種類は、粉をなじませたり、全体をまとめたりする役目です。リスクの分類はあくまで成分データベース上のもので、中リスクの理由まではここでは断定しません。次の章で、確認できた1つだけを書きます。
紫外線を防ぐ成分は、酸化チタンの1つだけ
日焼け止めの成分には、大きく2タイプあります。紫外線をはね返す「粉」と、紫外線を受け止めて熱に変える「吸収タイプ」です。
成分表を見ると、吸収タイプとして知られる成分は見当たりません。紫外線を防ぐ役割のタグが付いているのは、酸化チタン(低リスク)だけでした。
ただし、SPFの数字は製品全体で測った結果です。成分表の並びから、どの成分がどれだけ働いているかは分かりません。ほかに、色づけの酸化鉄、キラッとした光を出すマイカ、粉の仕上がりを整えるために使われることが多いアルミナ(中リスク)も入っています。
気になった1つ:シクロペンタシロキサン(EWG 4)
ここが「忖度しない1点」です。軽いシリコーンのシクロペンタシロキサンを、EWGのデータベースで確認しました。
EWGのスコアは1〜10で、この成分は4。見てほしいのは中身です。
- がん、アレルギー、生まれてくる子への影響、使用の制限 — すべて「低い」
- 残りやすさ・体や自然にたまりやすさ(Persistence and bioaccumulation) — 高い
- 製造のときに混ざりうる不純物への懸念(Contamination concerns) — 高い
- 肌から吸収されやすさ(Enhanced skin absorption)にも注意の記載あり
EWGはこの成分を「環境への悪影響と関係するかもしれない」と説明しています。つまり、肌トラブルの心配より、自然の中に残りやすいことが、点数を押し上げている形です。データの量は「Fair(ふつう)」とされています。
EWGのスコアは「危険度」ではなく、気になる報告がどれくらいあるかの目安です。
クッションファンデは洗い流さずに使い、夜にクレンジングで落とすものです。どれくらい入っているかは成分表から分からないので、「使ってはいけない」という話ではありません。環境のことまで考えて選びたい人は、知っておくと判断しやすいと思います。
美容成分は「うるおい系」が中心
ファンデでありながら、スキンケア成分もしっかり入っています。成分データベースのタグは次のとおりです。
- ナイアシンアミド — 美白・シワのタグ
- アデノシン — シワ・生理活性のタグ
- セラミドNP — 肌荒れ改善のタグ
- フィトスフィンゴシン — 肌荒れ改善のタグ
- マカデミア種子油 — 肌荒れ改善のタグ
- トコフェロール(ビタミンE)— エイジングケアのタグ
- ヒアルロン酸Na — 化粧水などでおなじみの保湿成分
これらがどれくらい入っているかは、成分表からは分かりません。「美容液ファンデ」の印象で期待しすぎず、「入っている」という事実として受け取るのがちょうどいいと思います。
アンザンジュエキスとダマスクバラカルス培養エキスの2つは、成分データベースにまだ情報が少なく、リスクは「未評価」です。今回、新しく登録しました。
香料もパラベンも、定番タイプには入っていない
全成分には「香料」の表示がありません。パラベンやフェノキシエタノールといった、よく知られた防腐剤の名前も見当たりませんでした。香りが苦手な人には、うれしいポイントです。
ピンクエディションは、成分が12個多い
公式ページの全成分欄には、2つのタイプが載っています。定番の2色は44成分。ピンクエディションは56成分です。
増えるのは、スイカ・グレープフルーツ・モモ・ザクロ・リンゴの果実エキスと、ハス・ニンファエアアルバ・ヤマザクラ・ハイブリッドローズの花エキス、合わせて9種類。さらに、BG、ソルビン酸K(防腐剤として知られる成分)、エチルヘキシルグリセリンが加わります。見た目は同じ形のファンデでも、中身は別物です。買う前に、どちらのタイプか確認してください。
結局、どんな人に向く?
向いている人
- のびのよさと、ツヤのある仕上がりが好き
- 1本で紫外線対策までしたい
- 香料の表示がないほうが安心
ほかを検討したほうがいい人
- 環境への影響まで考えて成分を選びたい
- シリコーンの肌ざわりが苦手
- 紫外線をはね返す粉と、吸収するタイプを自分で見分けて選びたい
「なめらかでツヤは出るけれど、シリコーンが主役」というのが、このファンデの要約です。
全成分リスト(ベージュ・ライトベージュ共通)
水/ジメチコン/グリセリン/エチルヘキサン酸セチル/フェニルトリメチコン/オクタメチルトリシロキサン/ラウリルPEG-10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン/ジ(カプリル/カプリン酸)BG/安息香酸アルキル(C12~C15)/ジ安息香酸PG/シクロペンタシロキサン/イソドデカン/ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン/ニコチン酸アミド/1.2-ヘキサンジオール/PEG‐10ジメチコン/オクチルドデカノール/(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー/ジステアリルジモニウムヘクトライト/硫酸Mg/セスキオレイン酸ソルビタン/ステアリン酸/アルミナ/(セテアリルジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー/(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー/カプリル酸グリセリル/PVP/イソステアリン酸ポリグリセリル-4/水酸化Al/トリエトキシカプリリルシラン/トリイソステアリン酸イソプロピルチタン/アデノシン/エチレンジアミンジコハク酸3Na/トコフェロール/マカデミア種子油/セラミドNP/アンザンジュエキス/ダマスクバラカルス培養エキス/フィトスフィンゴシン/水素添加大豆リン脂質/ヒアルロン酸Na/酸化鉄/酸化チタン/マイカ
各成分のリスク評価と役割は、成分名のリンクから個別ページで確認できます。出典:&be公式サイト、EWG Skin Deep。

